革・毛皮について
革・毛皮の種類や特徴について
哺乳類
爬虫類
毛皮
革の種類 -哺乳類-
子羊革(ラムスキン)
毛穴が小さく、きめ細かいためしっとりとしていて滑らかな風合いが特徴です。
生後6ヶ月以内のラムスキンは、ベビーラムスキンと呼ばれています。
ラムスキンは羊の皮の中では最高級とされています。
当店では、ラムスキンのジャケットやコートなどを幅広く取り扱っております。
毛の付いているものは「ムートン」と呼ばれています。
ムートンはWフェイスともよばれ、中は毛布のような暖かい毛皮、外はレザー
羊革(シープスキン)
主に体毛のタイプによって区別されており、巻毛種のものをウールシープ、直毛種のものをヘアシープといって区別します。
ウールシープは採毛のために改良された羊で、高緯度地域に生息しているので、寒さから身をまもるため細い毛と皮下脂肪を蓄えています。
そのため革製品としては適しておらず、毛皮として利用されています。
一方ヘアーシープは、緯度20度以内に生息しており一年中夏の気候なので、主に家畜や採乳ように飼育されています。
そのため保温用の毛や脂肪もあまり必要としないため、毛質もよくなく利用価値も少ないです。
そのかわり皮質は密度が高く、手袋や靴用の革には最適です。
牛革(カウスキン)
ベビーカーフ…生後3ヶ月ほどの仔牛の皮はベビーカーフと呼び、カーフスキンよりもさらに面積が小さく、銀面(表面)のキメの細かさが際立つ最高級素材です。
カーフスキン…生後6ヶ月以内の仔牛の皮をなめしたもので、キメが細かく美しく柔らかいのが特徴で、牛革の中で最も上質とされます。傷が少なく、有名ブランドの高級革製品等にも用いられています。また、取れる部分が非常に少ないので希少価値が高い素材です。
キップスキン…キップスキンは、生後6ヶ月~1年以内の牛の革の事をいいます。小型の革の呼称であるスキンと呼ばれる牛革はこのキップまでで、カーフと比べると手頃でややキメは粗いですが、その分厚みが増し丈夫になります。カーフについで上質の素材です。
カウハイドスキン…生後2年を経過し、出産を経験した牝牛の成牛で、需要と供給バランスが優れた牛革の代名詞的な存在です。肌理が細かくステアハイドよりも革が薄いのが特徴です。しかし、出産を経験した牝牛のため、腹部の革がゆるく繊維密度がやや粗くなっています。
カウステアハイド…生後2年以上の牡牛の成牛ですが、生まれて3~6ヶ月以内に去勢されているため、暴れる事も少なく育つために傷が少なく、銀面(表面)のキメの細やかさはキップにも近い質感です。厚手で耐久性に優れており、革の大きさは畳2畳分にもなります。
ブルハイドスキン…生後3年以上経過した牡牛で、去勢されずに育った繁殖用の牛からできる革のことです。去勢されていない牡牛は、喧嘩が絶えないために、厚手で丈夫ですが、キメが粗く表面(銀面)に傷が多いのが特徴です。 主に靴底、工業用革に使われます。
使用する部位や牛の年齢によって、用途や風合いは異なり値段にも大きな違いがでてきます。
外見上の特徴は特になく、革の表面に加工を施すことにより、爬虫類の皮などを模造することも可能です。
水牛革(バッファロー革)
馬革(ホーススキン)
馬革(horse leather)は、ホース・アニリンともいいます。牛革に比べて厚みや強靱性でやや劣りますが、原皮が大きく柔軟性では優れています。
銀面(表面)の繊維は牛革に比べて粗く、運動量も多いため傷が多く、上質な素材は高価で取引されています。
ポニースキン…ポニー(PONY)とは、体高147cm以下の馬のことを指す総称です。
小型の大人の馬を指しており、子供の馬ではありません。ポニーの毛皮は、便宜上ハラコと呼ばれることがあり、ハラコの代用品として用いられています。
山羊革(ゴートスキン)
キッドスキン…仔山羊の革の呼び名です。銀面(表面)には、細かなシボと呼ばれる独特の凹凸があり、キッドスキンは特に細かなシボと柔軟性に富んでいます。
ゴートスキン…大人の山羊の革を呼びます。羊の革よりも繊維組織が充実しており、銀面(表面)にはキッドスキンと同じように細かなシボが並んでいるのが特徴です。
鹿革(ディアスキン)
豚革(ピッグ)
革の種類 -鳥類-
駝鳥革(オーストリッチ)
この突起のことを「クィルマーク」と呼び、全体の部位の中でも一部にしかないため大変希少とされています。革そのものも丈夫で柔軟性に富んでおり、ワニ革と同じように高級素材として珍重されています。
また、脚部の皮のことを「レッグ」と呼び爬虫類に似た鱗状の模様が特徴的です。
革の種類 -爬虫類-
ワニ革(クロコダイル)
マット加工
シャイニング加工
また、種類別で見ると、ミシシッピワニ(アリゲーター)、ナイルワニ(クロコダイル)、シャムワニ(クロコダイル)、ニューギニアワニ(クロコダイル)、イリエワニ(クロコダイル)などの革が革製品と使われます。
マット加工…クロコダイル原皮をきれいになめし、染色したものです。艶(つや)がなくいのが特徴で、その状態で仕立てたものをマット加工といいます。耐久性や色落ちに注意した、柔らかく艶(つや)を抑えた仕上がリとなっております。
シャイニング加工…マット加工したものに、メノウなどで200kg以上の力をかけて表面を磨き、焼いて光沢を出したものをシャイニング加工と呼んでおります。
エナメル加工にはでない美しい艶感が魅力です
カイマン…背中部分の革のことを言います。ウロコ部分に骨のような物質があるため、なめしても滑らかにならないため、脇腹部分が皮革として利用されます。ワニ革の中では価値付けは低いとされます。
クロコダイルはワニ革の中でも最高級の価値を持つ皮革です。一般にはイリエワニの革がクロコダイルとして最も評価されます。なお、ワニ革を総称してクロコダイルと呼ばれることもあります。
基本的に下のマット加工やシャイニング加工が施してあります。
ヘビ革(パイソン)
石垣状の模様になっているものを『モラレスパイソン』と呼びます。
トカゲ革(リザード)
毛皮の種類
フォックス
シルバーフォックス…銀キツネのことで、赤キツネの突然変異種。現在は、すべて養殖。毛丈は長毛に属し、刺し毛は長く銀色と黒色がある。その割合によって全体的に白っぽいものと黒っぽいものがあるが、黒と銀が鮮明なものほど良質とされる。染色すると、銀色の毛だけが染まり、黒色の部分はそのまま残る。
ブルーフォックス…青キツネのことで、そのほとんどがスカンジナビア産。フォックスの中では最もシルキーな毛質を持つものの1つで、毛皮衣料として最も活用されている種。自然色がグレー系の淡い色のため染色が容易で、多くの色を表現することができる。コートに合わせて染色するなど、トリミングに活用されることが多い。青キツネの色の薄い物をシャドーフォックスと言う。
ラビット
レッキス
普通のラビットと違い、毛が折れ難い。非常に細くて柔らかい毛質が肌を包み込み、密な綿毛が全てを優しく出迎えてくれます。
ビードロのような手触りの毛質が特徴で、毛の長さは15~18mmと短くてやわらかい。
毛先が短いため他のラビットより毛の密度が濃く見える。ふわふわもこもこの質感が女性たちの支持を受けて、人気が上がっている。
ラム(毛皮)
チキャンラム…中国産のラム。毛は、緩やかなウエーブ状でシルキー。大半が白色のため、染色が容易で非常に多くの色を正確に表現することが可能。
チベットラム…チベット産のラム。毛の短いモンゴリアンラムの変種で、毛足は非常に長く、カールした綿毛が特徴。もともと錦綿羊(にしきめんよう)はヤギの毛皮を加工したものだが、チベットラムを代用したため、日本では錦綿羊ともいう。染色して使用されることが多い。
カラクールラム…カラクル種のラムの総称。ペルシャンラムあるいはアストラカンとも呼ばれる。 毛色は黒色が大半で、他にグレー、茶、白色がある。巻き毛の形状により様々な美しい斑紋が見られるのが特色。巻き毛の形状、毛足の長さなどにより、タイプ別に分類され、特に毛足が短く軽量なタイプのものは、ブロードテールと呼ばれている。
ミンク
1931年に最初のミューテーションミンク(突然変異種ミンク)が出現して以来、それまで濃褐色しかなかったミンクに豊富な色の種類が加わり、現在では約40種が生産されている。
また、染色も容易で、非常に多くの色を正確に表現することができる。
「毛皮の女王」と呼ばれるほど品のある毛皮です。
ヌートリア
鏡のような光沢が上品さを演出。触った感じはとてもシルキーで、シェアード(刈毛)ミンクに似ています。
セーブル
ロシア(シベリア地域全域、カムチャッカ、および養殖種を含む)で生息するセーブルは、ロシアンセーブルと呼ばれ、毛皮の中でも最高の品質を誇り、最も高価な素材のひとつ。
生息地域及び固体により、毛色、毛質にかなりの差があるが、色は濃茶色からベイジュに近い色まで様々である。(最も濃い茶色は養殖種に多い。)
なかでもところどころに白い刺毛が混じったものはシルバリータイプ (silverly tipe)と称され、希少価値が高いとされている。
やや長い毛足で非常に柔らかくしなやかで光沢に富む。
軽く、しかも耐久性・保温力に優れている。アメリカやカナダで産出されるマーテンは、品質ではやや劣るものの、ロシアンセーブルに似ており、それぞれアメリカンセーブル、カナディアンセーブルとも呼ばれている。黒褐色に染色されて用いられることも多い。
チンチラ
元来アンデス山脈で生息していたが、現在毛皮用に使われているのはすべて養殖種。
刺し毛は退化し、非常に滑らかで柔らかい綿毛のみで構成され、毛の密度も非常に高い。
皮は軽いが、極めて薄くデリケートで耐久性は低い。
毛色は、背の部分が青黒色から黒褐色、腹部は青灰色。
リンクス
毛は長く密で非常に柔らかい。
背の部分は、淡い褐色に暗褐色の斑点模様がある。
腹部は白く、暗褐色の斑点が鮮明で美しい。
大半の毛皮とは異なり、リンクスは腹部の方がその美しさのため価値が高く、重用される。
リンクスキャットは、リンクスに似ているが、リンクスに比べて小型で、毛はやや短いが、斑点はより鮮明。
リス・ロリス
※ロリスとは、ロシアンリスの略語です。
ラクーン(アライグマ)
毛色は、緑褐色から黒褐色。やや長い刺し毛と暗褐色の綿毛で保温性、耐久性に優れ、タヌキに似ている。尾にあるリング状の斑紋が特徴
タヌキ
綿毛は、黄褐色で、やや長く、シルキーで密度もやや良い。毛丈は、長毛に属し、耐久性・保温性に優れる。
抜毛してシルキーで密度の高い綿毛だけで使われることもある。また、刺し毛は、筆毛としても活用される。